秘伝 大学受験の国語力

秘伝 大学受験の国語力 (新潮選書)
石原 千秋
4106035871
国語はドラゴン桜などを見ていると、どのカリキュラムの中でも重要な教科として位置づけられている。ところが、最近の受験模様について、この本からすると、古文、漢文はMARCH以下の大学では出題できないレベルになってしまっているらしい。

また、早稲田と慶応の違いについても語れていた。
慶応大学では、小論文を取り入れている事で、私立大学でも国立大学に匹敵するくらい、良い成果が出ているようだ。それに対して早稲田では昔からのオーソドックスな受験科目になっているので、その分地盤沈下?的な評価を受けているようだ。
入学時点のレベル差がでているために、先生としては苦労させられているとも言えるでしょうね。

また、問題の作成においては、今まで行われてきた「ゆとり教育」のおかげか、読解力を試す問題で終わってしまっている。昔は、そこから発展して個人の意見なども書く問題もあったようだが、そこまで要求できなくなっているということもあったそうだ。

それにしても、どうして読解力が必要なのだろう。
それは、世の中の法律や文章を各立場の人間が作っている文面は、自分の立場を守るためともいえるが、悪文がほとんどと言える。その悪文を理解できる能力を持てるか、これが生きて行く手段とも言えるでしょう。そのことに触れている事も、国語の重要性を理解するのに非常に役に立つ本でした。

この本では、やはり受験を意識しているので、問題も実際についているが、受験の関係ない世代からすれば、そこを差し引いても十分読みごたえのある一冊であった。みっけものの一冊でしたよ。


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