空想プロジェクトマネジメント読本

空想プロジェクトマネジメント読本
司馬 紅太郎
4774122572
 業務運営をするうえで、どのように人、物、金を運用していくか。そして、期待している”結果”をどうやって導き出すか。「プロジェクトマネジメント」を平たく言うと、そんなかんじ。
 じゃあ、それって具体的どうなのよ、ということで、この本が書かれたのかな。アニメや、特撮なのどの風景に「プロジェクトマネジメント」を当てはめて、それが、実際のプロマネ具合からして、妥当なのか、無茶なのか。そして、有能なのか無能かというぐあいに、夜の居酒屋でのオタク話を昇華してしまった、そんな本。とても、有意義に楽しめた。なにが、楽しめたって、そのダメダメぶりに(笑)
 
 一番始めに登場するは機動戦士ガンダム[G]のシャア・アズナブル。ガンダムオリジンでは、彼の若き日の破綻していく人格が描写されているが、この本では、上に立つものとしての破綻ぶりがよく書かれている(笑)。 良きにつけ悪きにつけ、絵になる男だ。
 この本の中でとても評価が高いのは009のブラックゴースト団[G]。009達を開発していった武器商人組織だ。その武器を売るための営業方針と言うか、市場形成には、素晴らしい物がある。同じく同じ原作者の石ノ森章太郎発のしょっかーとはエライ違いだ。

 そんな具合に、原作を知っていれば、とても楽しめる一冊。ところが、この中に「冬のソナタ」話が含まれているが、私にとっては、よくわからんニヤツイタ、メガネ話にしか思っていないので全く取りつかなかった。ということで、原作を知らないと何にも興味が湧かない。ある意味もろ刃の剣な感じ。
 そういう意味では、読み手を限定する「リスクの高い」作品だな。もっと作品数を絞ってリスク軽減を行ってから作品にするプロジェクトマネジメントが、この本にも必要だったかもしれないな(笑)

機動戦士ガンダム THE ORIGIN(9)
安彦 良和 矢立 肇
4047137146


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ: