なぜ企業はウェブを活用できないのか

なぜ企業はウェブを活用できないのかーネット格差時代の到来
中野 瑛彦
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 新規事業を3ヶ月で結果を出さなくてはいけなくなった、スタッフが見つけた手段は、新たなマーケティングプランとして、ブログを活用してみよう、ということだった。その活用までの顛末が書かれている。
 ウェブがわからない人向けの一冊でもあり、大企業のジレンマがわからない人の一冊でもある。小説仕立てで、その立ち上げ模様が書かれている。
 
 といっても、ウェブを使うプランで、結局ブログ止まりかよ…とも思ってしまった。ちょっと残念な感じですね。

 でも、実際に大きな企業を見ていると、ブログとして情報を発信する情報が、企業の発信している正式な内容かどうか、これを確認するのに、その部署だけではなくて、会社中に関わることも。場合によっては社長の決裁が必要になる。その為に、ブログ自体の企画が全く動かなくなる企業も多くある。
 そういう意味では、企業がウェブをまともに活用できないと言うのも、しょうがないこととも言える。そんなジレンマばかりが凝縮されている本ですな(笑)。

 ウェブの企画屋の中には、安易に、「最近流行っているからブログやりましょう」、等と言う者がいる。でも、実際にやってみて、企業内の意見が統一できずに、結局暗礁に乗り上げてしまった話も幾つか実際に聞いていたなあ。

 そこで、切り口をどうやって見せていくか。そこがポイントではあるが、そこまで踏み込めていない。結局イントラネットはうまくいきました、で終わっているのが非常に惜しいような。そこがウェブの企画屋の腕の見せ所だろう、と思いながら。

 でも実際に仕事をしていると、「確かにあるなあ」、と思えることも幾つか。こんな感じで、どこの企業も、苦労しているんですよ。ウェブに関する良いことは色んな本でみることできるが、これから直面するだろう、嫌なことはどんなことがあるか、そこを知りたい人にはちょうど良いかもしれません。

夢は、紙に書くと現実になる!

夢は、紙に書くと現実になる!
ヘンリエッタ・アン・クロウザー 野津 智子
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 紙に書くと夢が実現する。
 よく言われますよね。でも、実際に利くことも多いような。私もブログで「これ欲しいなあ」、なんて書いていると、気がつくと手に入れてますね(笑) 

 でも、実現すると言うこと以上に、自分の中にある今現在の現状と言う物を、あらためて認識できると言ったメリットがあることでしょう。

 この本でも、人生の中ではまった状態に直面した状況がいくつも書かれています。そこで、度のように解決するか。最初は自分の中にある、困った、どうしてこうなるんだ。そういった悪い状況を書き出していくと、自分の中に整理がつく。
 そして、その悪い状況に対して反論を加えてみよう。
 そうすると、自分の中に自信がついていきます。そう屋って自分を解決する手段も書くことで打破できるようですね。

 そして目標を書くと言うことを、あえて毎日書いてみる。そうすると、自分の中にしみ込んできてより自分に働くこともあるみたい。

 やはり書くと言うことは自分にうまく影響できる手段とも言えそうですねえ。
 そういう事例を教えてもらうと、もっと手帳を活用してみようかしら。とにかく書いてみようかしら、って思えますね。

成功はゴミ箱の中に

成功はゴミ箱の中にーレイ・クロック自伝 世界一、億万長者を生んだ男-マクドナルド創業者
レイ A.クロック ロバート・アンダーソン 野崎 稚恵
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マクドナルドの創始者は、マクドナルド兄弟だ。でもあの巨大なマクドナルド帝国を作ったのは、レイ・クロック[G]と言う人。
 この人がフランチャイズの仕組みを作り、大規模な出店攻勢をしかけてアメリカ中にマクドナルドのハンバーガーショップを出店させた。その人の人生模様を見ているとやはり何度も挫折があったようですな。

最初のうちは、紙コップの会社に勤めていたみたい。
 紙コップの腕利きセールスマンから、資産を作っていき独立していく。その過程の中で、ハンバーガーと出会ってそのフランチャイズを作っていく事を思いつく。

 そのきっかけは、マルチミキサーと言う一辺にジュースを入れる機械。そこからハンバーガーに結びつくとは、いったいどんな商品が、新しい局面を生むのかわからないものですな。

 マクドナルドの基本原則。それは昔から変わっていない。それは、「クオリティー、サービス、清潔度、バリュー。」
 この当時にこの基本を持っている会社はほとんどなかった。この姿勢が革命であったんでしょうね。ちなみに従業員からは経費削減の為にハンバーガーのパティの真ん中を開けるといいんじゃない、なんて冗談みたいなはなしも。

 そして成功していくと、野球チームを持つ話も。大リーグチーム・パドレスを買った最初の試合、あまりにふがいない内容だったので、観客にアナウンスした。「謝罪します。私はうんざりしています。」とパフォーマンスをみせない選手に腹を立てるということも。この逸話は彼らしくて面白い。

 本としても面白かったし逸話としても、ものすごい。マクドナルドを大きな帝国にしていく過程は、企業家とすれば見る価値のある話なんでしょうね。

買っちゃうんだろうな。ダン・ケネディー&神田昌典の新作

究極のセールスレター シンプルだけど、一生役に立つ!お客様の心をわしづかみにするためのバイブル
ダン・ケネディ 神田 昌典 齋藤 慎子
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究極のマーケティングプラン シンプルだけど、一生役に立つ!お客様をトリコにするためのバイブル
ダン・ケネディ 神田 昌典 齋藤 慎子
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大金持ちをランチに誘え! 世界的グルが教える「大量行動の原則」
ダン・ケネディ 枝廣 淳子
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3月30日に一気発売されるこの3冊。
神田さんはこのブログでもいくつも紹介している、マーケティングのスペシャリスト。「売ること」を考えている人ならば、必ず一冊は読んでいそうな、ビジネス本を出しまくっていますね。
そして、ダン ケネディーは知っている人は知っている、「常識の壁をこえて…」というか、ビジネス版悪魔の法則を書いた人だ。

という事は、こっちが常識と考えているようなことを、ひっくり返すようなことが書いてあるかも、なんて期待しちゃいますね。

 マーケティングの本と、セールスレターの本と言うのは、何となく想像できますね。売る為の広告作りや資料作り。ビジネスにまつわる資料を考える人間にとっては、使える情報が載っているんだろうなあと、想像できます。
 でも、大金持ちをランチに誘え!は、いったいなんでしょうね?? ちょっと、想像できない雰囲気。
 まあ、どうせオイラ、3冊とも買っちゃうんだろうなあ…。

個性を捨てろ!型にはまれ!

個性を捨てろ!型にはまれ!
三田 紀房
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 ドラゴン桜の著者が送る、人生の処世術。
 ドラゴン桜の中でも比較的多く書かれていたが、この人の特徴は自分で何かをする、試すと言うことよりは、既に世の中にある、方法や手段、それを取り入れて効率良く成功していこうと言う考え方が底辺にあるのだと思う。個性など自分自身の自己満足に過ぎない。

 「これ!」という成功方法は既に様々な本等にまとめられている。そのやり方をなぞって行けば、ある程度の成功は認められる。というか、本を読むこと自体、その方法を見つけている作業と同じだと思う。そのやり方と言うのは本を読んでいくと、にているなあ、というのは正直な所。だからこそ、それが「型」とも言えるでしょう。

 自分自身の考えかたで人から評価を受ける人と言うのはやっぱり天才だと思う。やはりそういう人は極端に少ない。自分もその枠に入らないだろうと思うし。だからこそ先人に学ぶ。既存のアイデアをどうどうとパクってそれをどう応用していくかについて、もっと真剣になろう。

 ドラゴン桜では、徹底して、先人の知恵を活用してるとも言えるんでしょうね。だから大人が読んでも面白いのかなあと。その真剣に成功した方法をまねていく。だから、受験でも短期間に成功できると言い切ることもできるかなあと。
 本としての演出もあるけどね(笑)

 そういえば、ドラゴン桜の新刊が発売されていますね。
ドラゴン桜 18 (18)
三田 紀房
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こちらでは、一気にセンター入試。その試験前って正直自分が一番つまずいたあたりだったんだようなあ〜。と昔を振り返ってみて。このことをしっかり紹介されている今の受験生ってうらやましい。このての受験に関する本って今ほど良い本なかったからねえ。あと数巻って感じですね。ラストしっかり楽しまさせていただきましょう。

業務マニュアルの作り方・活かし方

業務マニュアルの作り方・活かし方ー作成・活用・改訂、これこそがマニュアル!
工藤 正彦
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マニュアル作りはどこから初めて良いのやら。でも仕事をある程度効率的にやるために、重要な仕事だと言うのはわかっているんですけどね。

 この本では、マニュアル作りの為に、どのように準備をしていくか、そのフォーマットを用意していくかというところが、しっかり書かれている。まずどこから手を付けていけばいいのよ、という人には役に立つ一冊ですね。

 それじゃあ、マニュアル作りのプロセスを通す事でどんなメリットがあるか。

  • 日ごろの業務の見直し
  • 論理的思考の訓練
  • わかりやすいビジネス文章の訓練
  • 問題解決、改善のきっかけ
  • 会社内のコミュニケーションの改善化

 ともかく、マニュアルが作る事そして改善していく事で、PDCAのサイクルがまわることが良い結果をもたらす事が出来る、ということでしょうね。

五感マーケティング

五感マーケティング
高橋 朗 しりあがり 寿
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 しりあがり寿の絵が非常に笑える、マーケティングな一冊。エピソードとマーケティング的な考え方がうまく結びついているような。よんでも面白かったしねえ。

 ちなみにこの本では埴輪のメーカーが新しい商品を売るには?といった切り口で書かれている。部長も一本抜けているし、みんな抜けている。でも、最後には商品がきちんと出てくるのが、法則をうまく使う事という事でしょうかね。
 しかし、はにわか〜、と妙な突っ込みを入れながら。

 でも新しい事も積極的に載せている事も、好感を持ている。たとえば、WEB2.0的な話ものっている。そこにあるのは、「完成の交流」。企業側、というか発信側と見ている人たちの間に完成の交流がない限りなかなか発展していかない。
 やはりサイトのほとんどは、発信側の情報を見る、という事で終わっている。面白い切り口は携帯の小説情報。高校生や若い女性には支持も多いので、使うメディアとしては面白い。ちなみにこの本では、女子高生のボーイズラブに埴輪商品をのっけようとアイデアを出しているのに笑ってしまった。面白いところを見ているなあ。

 文面で重要なところは物語やメッセージをどう伝えるか。
 物語で共感を呼び、そしてお客さまにどう想像してもらうかと言うのが次の一手となる。この部分がこの本の面白いところ。商品に物語を組み立てると言う事が重要なマーケティングメッセージとなるでしょうかね。
 そこには、聴覚に訴えるもの。臭覚にうってる文面というのも加えて、五感をどんどん想像してもらいましょう。
 しかし本として、エンターテインメントとして、面白い一冊でした。

コピーバイブル

コピーバイブル
宣伝会議コピーライター養成講座
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 コピーライターの仕事ってどういうものだろう。
 この本では、様々なコピーライターの仕事の状況、仕事のやり方そう言ったものが載っている。

 広告の仕事は、一番に思いつくのは、新聞や雑誌と言ったメディアかな。そう言ったものも載っているし、興味深いのは、ラジオやテレビも載っている。個人的にはラジオの低価格で、しかも絵がない音だけの広告の大変さが、妙に伝わってきた。ラジオの広告、確かに聞いていて、音やコピーに工夫があって面白いからねえ。

 コピーには、当然ながら商品の広告文、というめんもありますけど、商品名というのにも関わってくる。
 商品の名前が良ければコピーを作るのも簡単になるみたい。

  • 簡潔である事
  • 視覚的である事
  • 音がいいこと
  • 類似性がない事

 そう言った音があると、商品としてより魅力的になるのかと思う。

 そして、コピーのポイント。

  • 説明文ではない
  • 文のはじめは「つかみ」。第二のキャッチフレーズだし
  • 約束は具体的に
  • 最終的には文体に

 コピーの仕事は、結構フリーランスの方が多いみたい。それだけに職人芸的なものがあるようです。

この「聞く技術」で道は開ける

この「聞く技術」で道は開ける 一番いい考えを引き出すノウハウ
ナンシー・クライン 古賀 祥子
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 聞く事はいろんなシチュエーションの状況を変えていく、打破していくことができます。そして、聞く事は、「考える事」と、セットでもあります。上手い考えを持つように、聞く事に力を注ぐ事は良い考えを生む事が出来るともいえるのでしょか。

 状況を打破する質問の事をこの本では「切れる質問」と称しています。どういった質問が「切れる」のか。それは。思い込みをきって自由な質問をも受けていく事。思い込みとは、事実、そして社会や常識の根本的な思い込みといったものがある。それを取り除く事が、良い聞く技術と言う事のようだ。

 考える事とセットに、聞いていく。そうすると会議にも使えるし、良いアイデアも出てくる。とにかく、話を切らない。全員に回答を求める。そう言った積み重ねが良い結果をもたらすのかもしれませんね。

成長するものだけが生き残る

成長するものだけが生き残る
上原 春男
476319593X
 海洋学の先生が書いている、成長論、ということでしょうか。
 
 一番気になったポイントはこちら。会社としてはどの部署でも、「たった1%の成長」、それに100%の力を注ぐ事。昨日より1%で良いので成長を頑張る事。
 なぜその1%にこだわるか。

 1%が6部署でうまくいったとして1.1を6の階乗すると、1.77。こうやってみると、組織でちょっとづつの成功を目指していくと大きな結果ができ上がっていく事が印象づけられた。

 ここで一箇所50%のマイナスがあれば、0.81の成長となる。あら、退化しているじゃん。みんなで頑張ると言う事がどれだけ凄いか。

 とにかく目標を立てて、きちんとちょっとづつでも実行していく。この重要性に改めて考えさせられましたね。