フラット化する世界(上)
トーマス・フリードマン 伏見 威蕃
フラット化する世界(下)
トーマス・フリードマン 伏見 威蕃
現在の経済状況の変化、世界の構造変化の様子をダイナミックに語った大作。噂では凄い本だと聞いていたけど、確かに凄い。
上巻では世界の状況変化に関して大きく語られていた。
今まで管理していたはずの立場な人間がいつの間にか入れ替わっている。顧客とメーカとの関係もそのようになっているし、労働者と雇用者の関係も変わってきている。世界の関係も変わってきている。
この本では、大きく語られているのはインド。インドは現在ではアメリカの顧客担当となって電話の対応を行なっていたり、プログラムの主要部分を担当している。
そう言えばMAYAが「アメリカの開発からインドをメイン開発とする」という発表した時は凄いショックでしたよなあ。
今まである意味階層化していた国同士の関係も、アメリカに行かなくては得られないもの、というものがだいぶ無くなっていると言う証拠にもなってきている。
また、メーカーの首位性もオープンソースによって打ち砕かれている。サーバー関係の技術はオープンソースが主流になってきていますものね。
下巻では、そのフラット化の光と闇が語られていた。フラットで富の分散や仕事の分散が進んできている。しかしどうしてもそのフラット化出来ない人たちの事。
そして、その貧富の差からテロリストの参加もフラット化している。ネットワークといった近代技術がテロにも使われ、参加者を取り入れやすくなっているのも事実だ。
これもフラット化の要因とは皮肉な事です。
世界情勢は思った以上に変わってきています。ネットがここまで世界を変える道具になっている。これも事実ですし、考え方、仕事の仕方もフラットになってきています。思った以上に世界はここ十数年で変わっていますよ。