戦争はいかに「マンガ」を変えるかーアメリカンコミックスの変貌
小田切 博
アメコミ大好きな人が作家界にも何人かいまして、翻訳をする人、著作を各人など、様々にいるんですが、メインで出てきている人は4〜5人くらいになるでしょうか。そのうちの一人が、この本の作者の小田切さんです。
小田切さんのサイト、Long Boxでも、様々なサイトや資料を取り上げていますね。今のサイトになる前は、もっと様々な毎月でた本を取り扱ってくれていたのにねえ。
さて、この本では、アメリカンコミックスを通してアメリカの戦争と、コミックスの関係を書き続けていきます。
アメリカのコミックは日本の作家性が強い作品と違って、原作の作家と絵を描く人と色をつける人、全てが分業で行なっています。
また、作品の著作権はマンガの出版元が持っているので、独りよがりの作品を書く事が来ません。あくまで、編集の立場が作品の方向性を決めていきます。しかし、戦争にまつわる話しが非常に多くあります。キャプテンアメリカなどはいい例ですね。アメリカと言う国はやはり戦争と言うのは、日本に比べて近いものなのでしょう。
作品によっては、ライターの思想がかなり載っているものもありますけどね。
この本に掲載しているアメコミの作品は日本語貸されている本も多くある。なので、手に入れられれば、苦労なく読む事が出来るだろう。
しかし、日本語版のアメコミは印刷部数が少ないので、探すのにちょっと苦労するだろうなあ。
とくに、今回の話のエポックになっているのは9.11。その話に上がっている本で、アートスピーゲルマンの作品もあった。この人はクオリティーは高いがなかなか書いてくれないので有名な作家と言うか、アーティストですね。
こちらの本はamazonで手に入るので、ご参考までに。
消えたタワーの影のなかで
アート・スピーゲルマン 小野 耕世