成功の瞬間

成功の瞬間 なぜ起業家に運と直感が不可欠なのか
主藤 孝司
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成功者に聞くインタビューに、こういう答えが多くある。
「偶然うまくいったんですよ」
「たまたま…」

この偶然とか、たまたまと言う概念が多くの起業家の成功を導いている。この本では、39歳までに10億の売上を誇る会社社長にインタビューして、理論や法則と言うものではなく、「直感や偶然」こそが成功の条件と、その話を中心に話を展開していく。

成功者の多くは勉強家である必要があるか。
ほとんどの社長は、それほど勉強家ではない。会社経営の力と言うのは、会社が成長してきたら必要になるが、最初の段階では必要ないと筆者は言う。
それ以上に大切な社長に必要な能力は、「問題を発見する力」、「自分で実行する力」、「自力で問題を解決し、それを踏まえて次の展開を作りだす力」とある。

そして、経営に絶対必要な力とは、「直感」だ。起業準備に熱心な人ほど勘違いする。
そこまでに知りえた人や関係から様々な偶然が生まれてくる。その偶然を大事にする事が、かなりの社長を助けている事例も多く載っていた。
たとえば、その分野の事を全く知らなかった為、誤解したまま進んだら、そこには誰もいない事業分野で成功したものや、知識がないため馬鹿正直に進めたら成功したものも。
また、偶然知り合った人と、その感動と共に企業したらなぜかうまくいったと言う業種もあった。
その逆になぜダメなんだと、不足からの怒りではじめた事業が成功する話も合った。

また、勉強をする事でテクニックは学べるが、成功する為の嗅覚を閉ざす危険もある。そのことは注意しないといけない。また、成功する為に書く事業計画書。その計画書どおりには、事業はうまくいく事はない。むしろ不完全なほうが柔軟性が高いので成功する可能性があるとも。

しかし、企業が成長期から成熟期に移った時には、感覚を生かした行動力が、うまくいかなくなる可能性もある。企業のステージに併せて行動を考える必要は付け加えておこう。

この本は、たてまえがない。
会社をはじめるのに凄い事業計画書を作っている人は少ない。これは自分自身の経験でもそう言える。「勘」を信じる事ができるか? 自分自身の直感を信じる事ができるか。それが事業者のスキルだとしたら、説明のつけようがない。経営学部では教えられないでしょうしね(笑)
でも、「勘」や「偶然」が大きな要素なのは、会社経営者はきっと皆知っている。そう言う意味で、この本の言っている事は、ある意味事実だと思う。


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