情報大爆発―コミュニケーション・デザインはどう変わるか
秋山 隆平
現在における情報の状況はとんでもないことになっているようです。
この本では、電通マンの秋山さんが今まで作ってきたPowerPointの資料ともその事例を紹介していますので、一つの資料としても大変使い勝手がよいかもしれませんね。
今の時代は、「情報化時代」は終わり、「情報過剰時代」になってしまいました。というのは、インターネットが高度に発達してきたおかげで、今まで人類が話してきたすべての情報5エクサバイト(50億GB)あったのですけどね。1999年に発信された情報だけで2エクサバイトにまでふくれあがっている。
となると今までずっとしゃべり続けていた情報よりも多くの情報が世の中に出回っているということなのです。
ちなみに2006年では161EB(エクサバイト)あったそうですよ…。
その大量の情報の中から、いったい何を選択して、何を信じるか。その情報取捨選択でその人の感度すら変わってきてしまうかもしれません。
それではいったい何が情報として信じられるのか。
こうなると信頼している人の口コミから入ってきたり、アテンションされた内容に目が飛び移ったりと情報自体が目立ってくれないと、こちらがわからない状況に陥ってしまうのかもしれませんね。
この口コミも6人伝達すれば世界中の人と巡り会えるということがあるように、「口コミ」の影響力も馬鹿にならなくなってしまいました。世の中それだけスモールワールドということになってしまったんでしょうね。
また、その口コミは、一気にブームとなることもあります。話が雪だるまのように大きくなってしまうというのも現代の情報爆発といえるでしょうね。
とにかく情報が多くなることで世の中が小さくなりました。
でもそれはあくまで情報の中でです。そこでどのような選択をするかというのは、やはり自分たちに責任があるということなのは気をつけないといけないですよね。
この本は、素直に考えさせられるし、面白かったなあ。