里山ビジネス (集英社新書 448B)
玉村 豊男
東御市出身の人間からすると、気になるのが、うちの田舎に引っ越した都会モンのその後がどうなったか 。田舎暮らしができる人できない人では、農場を作るまでが中心であったが、その後のレストラン経営がどうなっていったか。地元を知る人間からすれば、あんな場所でレストランがうまくいくとは思えないんですけどね。
本を読んでいると、 やはり地元客が多くやってくる訳ではないようだ。
東京から、様々都市部から、田舎を求めて、そして、玉村さんを求めて田舎にあるレストランにやってくる。それも本人がびっくりするくらいの人数のようだ。
やはり、ひとりアイコンとなる人、看板となる人間がいると、それを求めてやってくる。別の分野でも、一過言ある人になれば、看板になれる。このビジネスモデルは田舎でレストランをやるにしてもかなりの効果があるみたい。
でも、それ以上に、地元の野菜を中心にメニューを考える、そして、目玉としてワインをしっかりアピールする。そういった、努力も侮れないといえるでしょうね。
そして、すばらしいのは玉村さんを慕って何人か若い人が農地に入っていき、自分のの上を運営しだしたらしい。正直今の年になると、農家という仕事も、何となくうらやましいところがあるので、なんとか、成功してもらいたい。
ワイナリーのことも書かれている。どうも、酒税法の関係か大規模醸造しないと、法律ではワインを作ること許してくれないらしい。そのため、ワインを作るビジネスというのは成功しにくいものになっているようだ。
ここら辺は知恵と人脈とで何とか、経営に乗せたようだ。
田舎でどんなビジネスができるか。正直言えば狭苦しい都会で働くよりも広々とした田舎でゆっくり働けたらと、思うことはある。でも、なかなかうまくいかないのが世の中で。都会とどう結びつけるか、田舎をどうアピールできるか。考えると大変だけど、実際やってみると、うまくいく人は行くんだねえ。
これからも是非成功していって欲しい。田舎を盛り上げて欲しいなあ。
そういう意味で、この続きも是非書いて欲しいものですね。