電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)
佐々木 俊尚
私の仕事をしていると、最近の話題は「電子書籍」の話題ばかり。
実際に、どのくらい本というメディアが変わっていくか、わからないことの方が多いかなあと。
日本ではKindleが売っていないので、話題に上るのはiPadばかり。周りを見ていると、早速買って使っている人もいますし、電車でもちらほら使っている人が見かけられるようになりましたね 。でも本として使っているのは、あんまり見ていないんですよねえ…。
そういえば、最近の話題ではiPad発売当初に京極さんが「しねばいいのに」を電子書籍版発売して5日間で1万部を売ると言うニュースがありました。 でも出版社の人と話したときに、あらためて1万部という冊数だと…ねえ。ちょっとした本でも1万部行くだけに、まだまだ本の流通のメインストリームに行くには、時間がかかると思います。
ただ、この本の中で書かれているように「CDの販売」が「iTune」に取って代わられてしまった事実が、本の世界でも戦々恐々としているも事実なんでしょうねえ。
この本では実際にISBNコードを取得して、自分で電子書籍を売ろうというコーナーがあり、この部分のために本を手に入れて良いなとおもっています。
実際に自分で本を作ってみて、それなりに売れたら、それじゃあオンデマンド印刷でもやってみるか、なんて出版自体が身近になるかもしれませんからね。やってみると下手な自主出版より安い気がしますからね。
でも、周りの編集さんをみていると、やはり良い物作るのは編集さんの力も必要なことも事実なんですよ。なので、出版社はなくならないと思います。
この本にもありましたけど、しばらくは電子書籍として売れるのは本屋さんで売れている本という状況にあると思います。でも、本を自分でスキャンする自炊の手法がネットでたくさん出てきました。本棚に眠らしたままなら、裁断して電子書籍化する人は増えるかもしれませんね。