人生の旋律

人生の旋律 死の直前、老賢人は何を教えたのか?
神田 昌典
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 神田さんの新作。著者自身としては、成功者の告白 5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語の2巻として発売したらしい。でも、内容は今までとまったく違う。戦争時代を生き残った我々のおじいさんくらいの話。でも出てくる人は、やはり神田さんが選んだ人だ。とんでもない人生を歩んできている。お大臣のような幼少生活から、一転破産。極貧の生活をしていたところから立ち直り、よくなろうとしたところで、あの「第2次世界大戦」に巻き込まれていく。

 「第2次世界大戦」後は戦後復興から一期に億万長者へ。しかし数奇な運命でまた会社倒産の憂き目に。でもやはりそこから最後には復活し、人生の最後で神田さんに出会ったようだ。

 最近神田さんのブログを読んでいると時々出てくる言葉がある。「70年周期説」。世の中はどうも、70年くらいを一回りにして人の世の中に浮き沈みがあるようだ。70年前となると1935年。大きな戦争のちょうど直前ということだ。本当に日本が大きな戦争に巻き込まれるかはわからない。でも、ある程度周期があるなどと言う話は、必ずどこかで聞いたことがある。本当かどうかはわからないけど、覚悟が必要でしょうなあ。

 さて、本の内容に戻りますが、一人の人生を通して数百億を稼ぐ経営者だからといって超人でもなく、孤独に戦い続けた姿が描かれている。どんなにお金があろうと、結局は家族がいなければ、人はうまくいかない。ここら辺の情報は彼の本にたくさん描かれている。実際に彼がコンサルタントした社長や彼自身が感じた事だからだろう。びんびん響いてくる。私自身も目の前にいる家族を大事にしなきゃなあと。

 戦前、戦争の復興からの話だが、退屈する事なく、面白くて一気に読んでしまった。戦争間際の話はこれからの我々に何かを与えてくるのかもしれない。私のじいさんも戦後にひと財産作った部類ではある(笑)。だからといって、そんな知恵が生きない、そんな今後を望むべきですけどね。


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