伸びない市場で稼ぐ!2桁成長企業のプロフィット戦略
エイドリアン・J・スライウォツキー リチャード・ワイズ 佐藤 徳之
右肩上がりの成長と言うのは、伸びシロのある業界、例えば、新しくできたテクノロジーや新しい規格、法規制に対応した業界と言ったもの。そういったものは、単純に新規顧客を手にれるだけで、業績を上げる事ができる。ところが、世の中には、行き渡る商品やサービスが会って、その時にどう動くかでその会社の行く末が決まってしまう。まさに正念場と言う奴だ。
その正念場を迎えた企業は、どんな対応をしたのかと言うのが、この本のポイント。単純に商品の獲得だけでなく、次の要求を満たす事ができるか、と言うのが、次のポイントと言う事のようだ。
どういう事かと言えば、無駄を省き営業コストや資本コストを減らし成長の機会を与える。複雑さを取り除き、スムーズに意思決定や商品を市場に送りだせる。そして、顧客のビジネスにおける固有のリスクや不安定さを軽減できる事。
以上が、重要な新しい展開となる。
この本では、そのやり方の例が豊富に載っている。例えば、商品の展開をレベルを上げるのはもちろん、購入のシステムを構築する。クレジットの代行をする。また、使用するサービスの追跡調査をするなど、さまざまな「付加価値」を併せてサービスする事になる。
それを行うための会社の条件も。例えば、こんな感じだ。
- わが社の成長プランは会社の成長ニーズにかなう積極的なものか
- プランは実践的なものか。つまりは、しかるべき時間枠でプランを遂行できる能力があるか
- 冷静な判断に基づいたバランスの良い投資を行っているか
成長はバランスのとれた取り組みによって多くの企業が陥る泥沼から回避できる。次の段階に移行する前に今の手法が枯渇しないよう努力をしなくてならない。