ニュービジネス活眼塾 アタッカーズ・ビジネススクール講義録
大前 研一
大前さん節炸裂の一冊。
大前研一氏の主催するアタッカーズ・ビジネススクールでの、たぶん最初の授業なんだろうな。大前さんが、生徒を前に、授業開始にあたって、語った言葉を一冊の本にした。
掲載されているのが、1995年の抗議からなので、序盤では、少し古い気がするのが辛い所。「ISDNで活字メディアがよみがえる」なんて、今更言われてどうしようかという感じ。氏の理論は、ときどきネットだと、どれだけ便利かなんて話をするが、今の世の中では常識菜時もあるので、今更感はしょうがないのか。
といっても、やはり使える点は、使える。
会社経営の基本理念はどんなに時間が経っても色あせる事がない。たとえば、ハングリーの条件では、日本だと必要条件で満足してしまう。アメリカでは、そこに十分条件を満たさないとハングリーなままだと。必要条件とは新しい事を発見する事。十分条件とは会社としての体裁が整う事。発見はするが、継続は難しいという事か。確かに会社経営をしていると、続ける事の大変さは痛感する。
そしてこの言葉が胸に刺さる。「会社は十分だと思うとそこで会社はダメになる。ちょっと油断するとパアになる。」
テクノロジー本とすれば、最悪だが経営書として先陣の言葉を聞くにはとても良い本だ。ちょっと読むにはコツがいる本だけどね。