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松岡正剛氏といえば、私にとっては『千夜千冊』が一番に思い出せる。ウェブで行われている1000冊に及ぶ書評だが、そのジャンルの多さ、その作家に対する見識には、正直舌を巻く。なにより、驚くのは、本のことはほとんど書かずに、書評していることだ。本のタイトルは出ているのに、本の内容のことはほとんど書かずに成り立っている。全くこの書評の方法には、驚くばかり。読んでいる本も『白鯨』、『とばずがたり』といった洋の東西を問わない古典から『AKIRA』といった漫画、みうらじゅんの『見仏記』まで。まったくもって、とらえ所ない、猛烈な書評を繰り広げている。そして、まもなく1000冊に到達するようだ。本日現在、あと、11冊。私のページも1000冊の書評に到達することできるのでしょうか…。
この書評を送り出している編集工学研究所に一度踏み入れたことがあって、恐ろしい数の本を見に行けたことがあった。東京にあるこの事務所には5万冊に及ぶ本があるらしい。一面が本棚という、本好きにはたまらないそんな場所であった。(奥さんからしたら、最悪の環境下もしれない w) 多分、松岡氏は京都とこちらに本を置いているのだろう。この本の中からより抜きの作品を選び出しているから、松岡氏の書評は面白いのだろう。
この紹介した「千夜千冊」に影響されて、サイトの横、宣伝にあった「編集学校」なるものを発見した。「編集学校」とは、松岡氏の考案した編集技法、発想法が学べる学校らしい。これに興味を持った私は、即、入学。現在行われている、9守の学衆として奮戦している。正直、結構出される問題のレベルが高いのと、同じ同門の生徒さんのレベルが高いもので、自分の未熟さに思い知らされるばかり。師範の伊藤先生にハッパをかけられて、何とか来ているが、無事卒門できるかなと言う感じです…。
ちなみに、この編集学校に興味を持たれた方は、この本を読んでみると良い。学校の良いエッセンスがまとまっている。
『直伝!プランニング編集術アクション・ラーニング・シリーズ』
この本は、ビジネスマンの発想法を知りたい人、文章にもう一つレベルアップを考えている人には、良い手がかりになると思う。
さて、今回出した「おもかげの国、うつろいの国」だが、日本人の歴史を通して、日本人が文化形成を行った「編集工学」をおっている様子。番組では初回万葉仮名などをつかって異質の文化を取り入れていく日本人の柔軟さを改めて紹介していった。これからも楽しみ。NHKの教育で6,7月に毎週見られるようだ。
さて、もうすぐ満願する「千夜千冊」、いったい最後に何が来るだろう。正直最近の紹介書籍は私の範囲外で予想しにくくなっているが、「源氏物語」、「平家物語」がまだ紹介されていないので、このあたりかな。あとは、「旧約聖書」。一応世界一売れている本だしねえ。ここら辺が来そうな気がするけど、全く予想がつかないのも「千夜千冊」の面白いところだからねえ…。