文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (下)
ジャレド・ダイアモンド 楡井 浩一
文明崩壊の下巻。上巻では、環境破壊を引き金に、破滅していった文明の事が語られていました。いやはや、改めて考えてみても、木を切る事で、見事に崩壊していっています。この事実を知ると、山をしっかり守らないととんでもない事になるなあと、思う事多かったですね。
さて、下巻では、うまく文明崩壊に繋がらなかった事例を、あげていき、これから人類はこの地球上で文明崩壊を起こさない為にどうしたら良いかを伝えていきます。
まず、文明崩壊を起こさなかったということであげられるのが、日本です。戦国時代から江戸時代の初期。浪費を多く行なった時代でもあったようです。ところが、ここで我がご先祖様達は、素晴らしい選択をしてくれました。国を挙げて森林を保護する政策を行なっていきます。ただし、必要な木材はご領地として管理していく事に。また、アイヌと言った地方から、必要な木材も調達したようです。日本はある意味、外部にうまくいかしながら、自国の環境を徹底して保護してきた国とも言えるでしょうね。
そして、現在に繋がっていきます。アフリカ、中国…。様々な問題が現代にも繋がっています。ところが、その危機に気付いていない国もあれば、いまだに戦争のために、崩壊を続けている国も。
ただ、崩壊していく国は他人事なのかと言うかというと残念がら、そうはいかない。恐ろしい事に地球は繋がっている。隣国の公害も自国に繋がっていっている。例えば、全く環境汚染と無縁そうなイヌイット達。彼らは水銀汚染にみまわれているらしい。
水銀汚染をウケた海の魚を食べたクジラを食したためらしい。食物連鎖の輪は、どこにいても切れる事はないと言う事か。
とにかく我々が出来る事は、「食」というものを護る企業をサポートする事。そして、環境破壊を起こす企業や国を徹底して監視する事。個人のちょっとした活動から、もしかしたら文明崩壊を防ぐ事が出来るかもしれない。
自分の為に、子供たちの為に、何が出来るか改めて考えることの出来る一冊。素晴らしい良書でした。
いつも拝見しています。
この本は常々読んでみたいと思っています。でも、買うにしては高い、買って今いちだったらなお高い、ということで図書館で借りるつもりでいるのですが、人気のある本のようで予約が殺到しています。僕は予約を入れていないので気を長くして待っています。そろそろ下火になってきているかもしれないのでたすねてみることにします。
Rhyme(らいむ)さま
コメントありがとうございます。いつも見て下さるとはありがたいです。うちのブログ、コメント少ないので、このような言葉は本当にありがたい限り(;_;)
さて、今回紹介した、文明崩壊。かなり良い本です。やはり人間が独占して資源を得てもいきていけない。まわりと共存しながらいきていかない限り、明日はないと言う事を、ここまでしっかり論説している本を初めて読みました。娘がいるのですけど「なぜ、自然がないといけないの?」という問いには、この本を読んでいるおかげで、しっかり答えられる、そんな気がしています。